
真のヨーガ入門 7回目。
実習時間は30分ほどだったと言うものの、その中で多くの体験や気付きがありました。
今までの指示に、新たな指示が加わりました。
「喜びの感情を想像してください」
私は、喜びの感情を過去に実際に体験した出来事を記憶から引っ張りだして、再現していました。
身体の反応は、筋肉はゆるみ、何となく浮き足だったような感覚がありました。
「怒りの感情を想像してください」
身体の反応は、身体に緊張のような萎縮する感覚が起き、イライラし落ち着きませんでした。
「悲しみの感情を想像してください」
過去の経験からか、みぞおちが窪み、どんよりとだるい感覚に包まれている自分のイメージが出てきました。
これらの指示の後に、「その感情を観ていてください」や「今していたことを止めてください」と指示が無かったら、
感情や感覚はリセットされず、感情と共に引き起こされる身体の感覚をずっと引きずり、
もっと疲れていたかもしれません。
人間は、日常生活の中でも常に感情を体験していますが、それは五官(目、鼻、舌、耳、皮膚)から入る、よりわかりやすいものであり、このように目を閉じて外側から入ってくる情報を遮断し、
内側で起こる目に見えないことをありのままに感じることは、最初のうちは難しいようです。
その証拠に、私はわざわざ過去の記憶から情報を引っ張りだしてきてしまいましたし、
客観視ができないうちは、ただ追憶をするだけで過去に生きてしまうことになってしまいます。
もう一つ、新しい指示がありました。
「深い呼吸をしようと思ってください」
その指示に対して、どう行動すべきでしょうか。
本来であれば、指示どおりただ「思う」だけで良いはずです。
しかし、私は実際に深い呼吸をしようとしました。
そこで気付き、止めた時に、先生から「それを実行してください」と指示がありました。
言われる前にやってしまう。
これは過去にやった経験があり、知っているからできたのかもしれませんが、
これも「自動化」なのだそうです。
そして最後に、いつもと同じようでいて、いつもと違った体験がありました。
「右腕を上げ、下ろした時にカウント1回とし、それを5回繰り返してください」
右腕の後、左腕についての指示には、カウントの仕方について触れられていませんでしたが、
今回はそのことに気付いたため「指示されていないけど、自分の意思で右腕と同じようにカウントする」と決めて行った自分がいました。
前回までは、客観視せずにただ感じることに撤していると、無意識に、自動化された行動から、
その時の指示を聞き逃したり、集中していないがために指示の内容がわからなくなり、
混乱することが多々ありましたが、今回は今までと異ったのです。
今回は自動化されている自分に気付くこと、自動的に行動する前に食い止められたことを両方体験できたため、双方の感覚の違いを感じることができました。
行動する途中で、今までより客観的に観ていた自分が居たことで、
自分に起こっていることを分析することができた時は、感情が乱れたり頭が混乱することなく、
どこか安心して居られると思いました。
脳が記憶を引っ張りだして自動化してしまうこと、感情があることは人間誰もが持たされた宿命なのだそうです。
それを止めようと躍起になるのではなく、客観的に観ていくことは、
感情をコントロールし、「過去」ではなく、「現在」に生きることに繋がるそうです。
また、馴れ親しんだことも、毎回初めて経験したようにイキイキと感じて生きる秘訣になるようです。
感情のコントロールや客観視はヨーガの目指すゴールではなく、
瞑想を正しく効果的に行うための知識と訓練であり、準備段階なのだと改めて学ばせていただきました。
ヨーガがエクササイズやストレス解消法、レジャーではなく、包括的な生きる術であるということを、この入門コースを通して再認識させていただきました。
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Miki

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