
インド哲学によると、この世界は真理、神理、自然の摂理といった究極の調和の法則によって支配されており、人間は、肉体と心、魂の三つの異なる次元を強調させたとき、究極の調和と同じ状態を自己に実現するとのことです(これを「自己実現」という)。
自己実現を達成するはじめの修行は、ものの道理を理解して倫理的な生き方を実践していくことであり、ヨーガの修行のはじめにもヤマ(非暴力、正直、禁欲、不盗、不貪)、ニヤマ(清浄、満足、苦行、読誦、信仰)という倫理的生き方がおかれ、心を浄化していきます。というのも、智慧を濫用されないため、心を浄化しないと智慧が降りてこないようになっているからだそうです。ヨーガの霊的修行は、神に仕える崇高な人間になるために行われるもの。無私無欲で純真無垢な心にのみ、神性は顕現するのだそうです。
このような霊的学びにおいて不可欠なのが、師への絶対的服従と、質問。師は、厳しい修行の道のりを先に修められているので、弟子が現在どのようなレベルで、何が足りないか一目で見抜きます。そして、課題を与えてくださいます。ヨーガの学びは、神の啓示に始まり、師から弟子へ連綿と継承されてきています。師の教えは、師自身の言葉ではなく神の言葉です。話をよく聴き、質問する(但しくだらない質問はしない)。
師の教えに従い、与えられた課題を実施すること。霊的学びに限らず、あらゆることにおいて、これができなくて成長はありません。また、これはヤマ・ニヤマの「正直」及び「苦行」の実践でもあります。
学びの出発点にもきちんと立てていない自分の至らなさを反省しております。
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